ミシュランの三ツ星観光地「高尾山」を訪れて

早いもので2010年もすでに9月に入り、長いと思った今年の夏もすでに暦の上では秋である。なんとも時の経つのは早い。特に年齢を重ねていくほど時間の過ぎ去るスピードが加速しているような気がするのは私だけだろうか?まあ、寂しい話はさておき、私は8月30日(月)から4日間の遅い夏休みを取っており、その1日目は表題でお分かりのとおり、高尾山へハイキングに出掛けた。外出よりも家の中が大好きな私にとっては物凄く「遠出」をした気分になった。だが、実際には目と鼻の先ほどの距離なのである。そもそも私は世田谷生まれの世田谷育ち。最寄の沿線は京王線、てなわけで、小学生の頃の遠足は間違いなく「高尾山」であった。また、中学校に入るとさすがに「遠足」は無いが、仲の良い友達たちとプライベートで「高尾山~陣馬山コース」ハイキングなどに行ったこともある。しかし、それ以降、「高尾山」とはめっきり縁がなくなり、あれから28年、ついに高尾山ハイキングの復活である。

久しぶりの高尾山なので、出だしから気合十分!もちろん「ケーブルカー」や「リフト」なんぞには世話にならず、スタート地点から歩いて登ることにした。一応マップを下記に掲載しておいた。(クリックすると拡大される・・・ハズ)

10時00分、初っ端から気合を入れ、いざ1号路[表参道コース]を登った。そしてリフトやケーブルカーの降車地点付近まで到着するのに約45分かかったのだが、「高尾山」ってこんなにキツかったっけ?と思わせる45分間であった。正直なところ、「高尾山」をかなり甘く見ていた。小学生でも登れるハイキングコースなのだから、と。しかし、考えてみれば、小学生の時や中学生になったときに訪れたときも、ケーブルカーを利用し、そこからハイキングをしたので、ふもとからケーブルカー降車地点までについては全く知る由もなかったのである。私はそんなことにも気付かず、永遠に続くのではないかと思わせるような急勾配の坂道にただひたすら身体を前に倒しながら足を一歩一歩前へと出し歩いた。

そして、歩いて15分もたたないうちに、私の足はパンパンに張り、思うように足が動いてくれない(これは翌日の筋肉痛は間違いない、とその時悟ったのであった)。 しかも、途中で休憩をしようと思っても平坦な場所が全く無く、ベンチなども残念ながら設置されていない。「坂道でも休憩はできる」と思っているアナタ、それは大きなマチガイである。立ち止まって休憩しても、坂道で立っている限り足は休まらないのである。
それにしても、ふもとからケーブルカー降車地点までの45分間のハイキングはもはや「ハイキング」などと呼べる代物ではない。大げさではなく、本当に物凄い坂道に私の42歳の足は30分も過ぎた頃から笑い始めていた。もちろん本人自身は笑うどころか泣いていたが。
まあ、そんなこんなでやっとのことでケーブルカー降車地点までやってきた。その後はそれまでと一変し、驚くほど至って楽チンの坂であった(嬉)。ケーブルカー降車地点には茶屋があり、その前には有料望遠鏡とベンチがある。わたしはそこで15分ほど体力を復活させるべく休んだ。足をベンチに投げ出し、だらだらした態度で休んでいたせいか、誰も近くに寄ってこようとしなかった。
この茶屋では炭火焼だんご(三福だんご300円)や地元の牛乳を使用したソフトクリームなどを販売していた。おいしそうなので、誘惑されそうになったが、なんとか我慢した。本来のこの高尾山ハイキングツアーを決行したのは「ダイエット」の一環としてなのだから。
さて11時、重い腰を上げ再び歩き始めた。 ケーブルカー降車地点から高尾山山頂までは約30~40分ほどで到着するのだが、本当に緩やかな上り坂で、「これこそハイキングなのだ!」と気分を高揚させながら山頂へと向かった。その頃からやっと「天気が良く、空気がおいしく、緑がきれい」と感じられるようになったのである。人間、つらいときは周囲なんぞ見ないものだな、と痛感したのであった。
11時20分、山頂に続く山道の途中で「薬王院」に寄りお参りをし、家族の健康とともに、わたしに「ご縁」がありますようにとお願いしてきた。果たして効果の程はいかに?
そして11時45分、28年振りの高尾山山頂に無事到着。夏休みも終わりに近づき、しかも平日ということもあってか、人はそれほど多くなく、持参したおにぎりをのんびりと食した(しかも4個・・・食べ過ぎだし)。山頂に到着する前にすでに飲み物を飲みきってしまったので、仕方なく自動販売機でスポーツ飲料を購入。なんと200円。さすが山頂である。
12時15分、お昼のおにぎりと山頂からの景色を堪能し、帰りは6号路[びわ滝コース]に沿ってふもとまで下りた。マップには「約1時間30分」と書かれているが、実際は1時間程度で下りてくることができた。
長々と書いてしまったが、久しぶりの高尾山ハイキングは楽しく、同時に自分の体力の減退に少々「残念」さを感じながら帰路へ着いた。
最後に、東京に居ながらに、手軽にハイキングが楽しめる高尾山をぜひお薦めしたい。そして、私があたかも大袈裟に書いていると思われる、ふもとからケーブルカー降車地点までの急勾配の辛さをぜひ実体験してみてはいかがかな?ふふふ・・・。
シンタ