シリーズ・サンタバーバラ(1)基本情報と生活環境

Santa Barbara Courthouse (郡庁舎)から望むサンタバーバラの町

私がかつて8年間ほど住んでいた、いわば第2の故郷でもあるアメリカ・カリフォルニア州・サンタバーバラの町についての情報をこれからシリーズでお届けしたいと思う。第1弾はサンタバーバラの基本情報と生活環境について少し書いてみたいと思う。

まずサンタバーバラという町は海と山に囲まれたスペイン風の町であり、一年を通して気候はとりわけ穏やかである。もちろんカリフォルニアといえども冬になれば寒くもなるし、夏になれば暑くもなる。ただ、年間を通してそれほど寒い時期が長く続くわけではなく、寒さ自体も日本ほどではない。つまり、日本(たとえば東京)よりは気候的に住みやすいと言うことである。夏は暑いのが当たり前。しかしサンタバーバラの夏は湿気がない分サラっとした心地よい暑さとなる。日差し自体は突き刺すような強さだが、やはり湿気がない分、日陰に入るとクーラーのかかった部屋にでもいるような、そんな清涼感がある。その証拠に、大概の家にはクーラーなどと言うものは存在しておらず、あってもほとんど使われない。シーリングファン(天井で回っているファン)で暑さはしのげるのがサンタバーバラの気候なのである。

次に交通に関してだが、やはり車が主流である。車のない人は自転車やバスを利用する。サンタバーバラは小さな町、とは言っても、やはり自転車で移動するというのは言うほど楽ではない。しかも、買い出しに出かけてもあまり持って返って来れない。バスはその点、楽ではあるがお金がかかる。毎日のことだからなお更である。学生は学生証を発行してもらうと、その学生証がバスのパスとなるのでいくらバスを利用することができる。これはありがたいシステムである。電車は一応とおってはいるが、Amtrak(アムトラック)という長距離列車のみとなっているため、町の中の移動には全く使えない列車なのである。となると、やはり自家用車を持たなければならないという結論に達する。私自身もサンタバーバラに到着して数ヶ月は車など買う余裕もなかったため自転車をメインに移動手段として利用していたが、やはり移動できる範囲が決まってきてしまう。近くまでなら車をわざわざ出さなくとも自転車でまかなえる。しかし、遠出となるとそうはいかない。結局、車を所有している人にたよってしまう。日本は車が無くとも電車やバス事情が大変発達しており、どこへ行くにも便利だが、アメリカはそういうわけにはいかない。広い土地を移動するにはやはり車が必要なのである。「車社会」とアメリカは言われているが、これはこの広い土地に住む人達にとっては不可欠なものなのだから仕方がない。ちなみにガソリンは日本の値段の約三分の一ほどで給油できる。車の利用数が多い分、ガソリン代は安くなっている。毎日使うものだから安くないと逆に困ってしまう。

Santa Barbara State Street (ダウンタウン・メインストリート)

さて、生活環境と言えばやはり安全面を気にしてしまうのではないだろうか?アメリカは危険な国、というイメージがあるが、サンタバーバラの町に関して言えばそうではないと言える。気候は穏やか、人々はフレンドリー、そして何よりも犯罪件数が少ない。毎日の新聞記事に物騒な事件の記事などほとんど無く、サンタバーバラで私が過ごした約8年で危険な目に遭ったことなど一度もなかった。のんびりとしたスペイン風の町が特徴のサンタバーバラだが、この土地はそもそも観光地であり、またアメリカ人にとっては避暑地でもある。大学や語学学校なども密集しているせいか、やはり学生が多いのもこの町の特徴である。大学生ともなれば夜遅くまでパーティーをしたり騒いだり、ということが頻繁になっているが、犯罪とつながる要素はそれほどない。しかし、静かに家族で住むなら学生が多く住む地区は避けた方が良いであろう。話は逸れたが、私が言いたいのは、サンタバーバラという町は現在の日本よりも安全で暮らしやすいと言うことである。まるでパラダイスという言葉がしっくりとハマる、そんな町なのである。

次に生活環境と言って思い浮かべるのはやはり自然である。サンタバーバラにはどれほどの自然が点在しているのだろうか?これは言うまでもなくサンタバーバラという町は自然に恵まれており、先程も少し説明したが、サンタバーバラは海と山に挟まれた町である。太平洋の海が目の前に広がり、後方にはサンタバーバラの美しい山々が連なっている。ハイキングコースは数え切れないほどあり、頂上からサンタバーバラの町と海を見下ろすことが出来る。ビーチも数多くあり、今後、このブログで徐々に紹介していきたいと思うが、とにかくビーチの施設はどこも充実しており、家族連れや友達同士、恋人同士などがビーチで楽しんでいる姿があちらこちらで見ることができる。また、公園も数多くあり、設備も充実している。海で海水浴ができ、山では森林浴を楽しむことが出来る。そんな環境をサンタバーバラは持っている。

十数年前からサンタバーバラの町を走るバスのほとんどがガソリンを使わない、いわゆるエレクトリックバスにかわり、地球にやさしいまちづくりを行っている。サンタバーバラの美しい景観を損なわず、安全で自然豊かなスペイン風の町、サンタバーバラにいつか訪れることがあったら、ぜひあなたもサンタバーバラの素晴らしい自然を楽しんでもらいたい。

シンタ

ガッチリ貯めるバンクマン!

昨年の12月ごろに購入したタカラトミーから発売されている「肉食系バンクマン」を紹介しよう。この肉食系バンクマンは、500円玉専用の貯金箱で、5万円貯まるまで応援(?)してくれる貯金箱なのである。応援してくれるということは、つまり、ただの貯金箱というわけではない。そう、この貯金箱は「しゃべる」のである。しかも本当におしゃべりで、おせっかいなのである。ちなみにコイツがバンクマンである 

肉食系バンクマン(タカラトミーより発売)

どうだろう、すこし撮影する角度が悪かったみたいだ。。。(顔がコワイ・・・)

実際はもう少しかわいい気もするが・・・、まあ、いいだろう。

見てのとおり、目がこのようにクリクリしているときもあれば、半開きになったり、また寝るときは閉じたりする。口はというと、シリコン素材でできており、不気味にグニュグニュと動きながらしゃべる。そして、なによりもオソロシイのが、前触れもなく唐突にしゃべり始めるのである。

まず、コイツを購入したとき、多少の初期設定をするのだが、その時に音量(3段階あり、私は中間の音量に設定。中間でも結構デカイ)や時計設定などを行なうと同時に、このおしゃべり貯金箱の活動時間を設定することができる。夜中にデカい声で騒がれても困るので、私は朝の6時30分から夜10時までに設定している。しかし、つい先日気づいたのだが、設定した活動時間外でもたまにしゃべり出すことがある。これはマジでビビる。すでに就寝中の私も飛び起きたほどである(心臓の悪い人にバンクマンはオススメしない)。

毎日の貯金生活をほめてくれたり、催促したり、すねたりしながら貯金の応援をしてくれるこのバンクマン。貯金するごとに合計金額も教えてくれる。余計なおしゃべりがおまけとして付いてくるが・・・。あまりのおせっかいとおしゃべりに、「ウザイ」と思うこともたまにはあるが、そうは言ってもなかなか一緒にいると楽しい。しかも、日毎に言葉や表現力が増えているような気がする。このあいだ本気で大笑いしたのがこのセリフである。

バンクマン「なんだか頭のボタンがかゆいな~」

シンタ「・・・・・・・・・・・・完全無視」

バンクマン「無視するなっ!!(怒)

めちゃめちゃ笑った。

それにしても、コイツにはいろいろな機能がついている。「貯金催促機能」「合計金額お知らせ機能」「貯金ペース把握機能」「貯金達成お祝い機能」「出金認識機能」そして「時計機能」もついている。なんともスグレモノである。貯金箱なのに1時間毎に時間を知らせてくれる、いわば時計の役割も担ってくれる。これは便利!また、頭のボタンを3回連続で押すと、現在の時刻も教えてくれる。

このように応援してくれます

なんだかんだ言っても、結局、本当に憎めない貯金箱である。ちなみに、このバンクマンは「肉食系」500円貯金箱なのだが、どうやら「草食系」100円貯金箱(1万円を貯めるまで応援してくれる)もあるらしいので、今度は草食系バンクマンを購入し、「肉食系」と「草食系」バンクマンを並べて賑やかな部屋にしてみたいと密かに考えている。

シンタ

雪の日のフェルメール展

2月17日(金)、またしても雨・・・じゃなくて「雪」。どうして私が美術館に行こう、と予定している日は必ずと言っていいほど天気が悪いのだろう?

(もしかして雨男だったりして・・・( ̄□ ̄|||)ガーーン!)

今日は仕事帰りに渋谷のBunkamuraで来月半ばまで開催されている「フェルメールからのラブレター展」を観にいった。有名どころの彼のマスターピース3作品、「手紙を読む青衣の女」、「手紙を書く女」、そして「手紙を書く婦人と召使い」が贅沢にも一堂に展示されており、フェルメールファンの私としては、大変嬉しいイベントである。今回の3作品に共通するのは「女性」と「手紙」である。彼の描き出す繊細な作品には必ず物語が存在し、そして今回の3点の作品も同じくそれぞれに物語が潜んでいる。3作品とも室内で描かれており、やわらかい日差しが室内に入ってくる、まさに「光の画家」と異名をもつ彼ならではの作品である。

「手紙を読む青衣の女」では黄変した古いワニス(透明な上塗り剤)を取り除く作業が行なわれ、本来のフェルメールブルーを取り戻し、そして今回の「フェルメールからのラブレター展」で世界で初めてのお披露目となった大変貴重なものである。同作品には高価なラピスラズリを砕いた顔料をがふんだんに使用されており、また、この作品以外にも数多くフェルメールの作品に同顔料を含んだ絵の具が使用されており、この事実からも、かなり裕福な環境下で彼は作品を描いていたことがわかる。

これまでに日本人に親しまれてきたフェルメール作品は数多く、そして来日した作品も数多い。私は国内だけでなく、ロンドン・ナショナルギャラリーで2点ほど彼の作品を観にいったこともあるので、これまでに出逢った彼の作品は全部で13点。ご存知の方も多いと思うが、彼の作品は30数点ほどしか確認されておらず、そのうちの半数近い13点を私はすでに観たことになる。こうなると、残りの作品すべてを制覇したくなる。特に彼の故郷であるオランダにはいつか絶対に訪れたい。そして彼の作品の多くが所蔵されている「マウリッツハイス美術館」や「アムステルダム美術館」そして美術館ではないが、彼の故郷であるデルフトにある「フェルメールセンター」、また彼の生きたデルフトの街でフェルメールの足跡を辿ってみたい。

これまで私が観ることのできたフェルメールのマスターピース13点を忘れないよう、以下に記録しておきたいと思う:

2008年「フェルメール展 光の天才画家とデルフトの巨匠たち(東京都美術館)」

1.マルタとマリアの家のキリスト

2.ディアナとニンフたち

3.小路

4.ワイングラスを持つ娘

5.リュートを調弦する女

6.手紙を書く婦人と召使い

7.ヴァージナルの前に座る若い女」

2009年「ルーブル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画(国立西洋美術館)」

8.レースを編む女

2009年「ロンドン・ナショナルギャラリーにて」

9.ヴァージナルの前に立つ女性

10.ヴァージナルの前に座る女性」

2011年「《地理学者》とオランダ・フランドル絵画展(Bunkamuraザ・ミュージアム)」

11.地理学者

2012年「フェルメールからのラブレター展(Bunkamuraザ・ミュージアム)」

12.手紙を読む青衣の女

13.手紙を書く女

※「手紙を書く婦人と召使い」は2008年にすでに観賞しているためカウントせず。

デルフトの眺望

残念ながら私の一番のお気に入りであるフェルメールの「デルフト眺望(マウリッツハイス美術館所蔵)」は調べる限り日本来日はこれまでもなく、もちろん私も観た事がない。ぜひとも同作品が所蔵されているマウリッツハイス美術館で贅沢に独り占めしながら観てみたいものである(海外の美術館は日本とは違い、人が少なく、思う存分絵画を楽しむことができるからである)。

マウリッツハイス美術館と言えば、今年、2012年から大規模な改修工事が施工される。この工事に伴い、フェルメール作品の中でも代表的な「北のモナリザ」と呼ばれ親しまれてきた「真珠の耳飾りの少女」や、フェルメール初期の頃の作品、「ディアナとニンフたち」、そしてレンブラントの自画像など、約50点ほどが一挙に日本にやってくる。これは、2年間の大規模な改修作業を終え、今年4月にリニューアルオープンする上野の「東京都美術館」で6月30日から9月17日まで開催される「マウリッツハイス美術館-オランダ・フランドル絵画の至宝-」にてお披露目されることとなる。「ディアナとニンフたち」は2008年8月に同じ東京都美術館で開催された「フェルメール展 光の天才画家とデルフトの巨匠たち」で出展された作品であり、私もすでに観た作品である。そしてもう一点来日予定のフェルメール作品は今回の絵画展の目玉ともいえる「真珠の耳飾りの少女」である。日本初来日の作品ではないらしいが、私はまだ観た事がないので、今から楽しみである。今年もフェルメールに会えるいい1年になりそうだが、リニューアルした東京都美術館の同絵画展へ行く日は雨が降らないで欲しい、と願う「雨男(?)」であった。

シンタ