世界最軽量のウルトラブック!

NEC LaVie Z LZ/550HS

そもそも、この日は午前中から近所の市民プールに泳ぎに行っていた。入場料は市民が150円。しかし私は東京都民なので300円。まあ、自動販売機での入場券購入なので、特に現住所を証明する必要も無く、150円で入ろうと思えば全くノープロブレムなのではあるが、後々、良心の呵責に苛まれることだけはしたくないので、ちゃんと300円払って入場している。

と、入場料の話はさておき、この日もいつもの日本の暑い夏日だった。私はプールサイドで横になり、目を閉じ、まぶたに降り注ぐ日本の夏の太陽の日差しをジリジリと感じながら、まったりとしていた。そんな時、来月遊びに行くハワイの予定を頭の中で考え始めていた。ハワイへはもちろん遊びに行くのだが、ここはやはり日本人。休暇中ではあるが、仕事のことも(一応)心配になる。てなわけで、これは最低限メールチェックができる環境を作らなければ・・・そして、そう思った私の脳裏に突如浮かんだのが、「ノートパソコン購入」という野望(?)であった。

実は私はこれまでSONYのVAIO(13.3型ワイド液晶ノート)を使っていたのだが、どうもビミョーに重い気がするので、ここ最近、母親に低価格で譲ったのである。やはり持ち運ぶのであればある程度軽くなければならないのが、鉄則。そんな理由から、以前Ipadも購入してみたが、やはりパソコンではないので、使い勝手がイマイチである。

ここ最近は出張がなかったので、簡単に持ち運べるノートパソコンの存在をすっかり忘れていたが、いざ、来月ハワイに行くとなると、急にパソコンが必要だと思い始めてしまったのである。つまり、またしても浪費癖が始まったのである。

ということで、プールで思う存分ダラけた後は、一度家に戻りシャワーを浴び、それから速攻、近所のヤマダ電気へと向かった。一応、「ヤマダ電機テックランド東京本店」なので、展示されているパソコンの数は多いのでは、と期待して行ったのだが、正直なところそれほどでもなかった(ん~残念)。それでも、私の浪費癖の火はメラメラと燃え上がる一方であったため、店内を片っ端から見て回った。そして、なんとタイミングのいいことだろう。2日前の8月23日から発売開始になったばかりのNECのLa Vie Z – LZ/550HSなるものが、特設コーナーに展示してあったのである。これは、これは、何ということだろう。これを購入しなさいと「神」からのお告げでもあったかのようなタイミング。

私はすぐに店員を呼んで、このパソコンの特徴やスペックについて説明してもらった。要するに以下のとおりである:

1)13.3型ワイド液晶

2)超軽量Ultrabook

3)13.3型ワイド液晶のUltrabookの中では今のところ世界最軽量で、重量は約875g

4)世界初、素材にマグネシウムリチウム合金と極薄マグネシウムダイカストを組合わせたものを採用することで軽量化を実現

5)パソコンの厚さだが、最厚部は13.3型ワイド液晶で国内最薄の約14.9mm

6)大容量バッテリー搭載で、約8.1時間の長時間バッテリー駆動を実現

7)ACアダプターの厚さはなんと、約18.5mmと、薄型軽量タイプ

8)バッテリー充電1時間でバッテリー残量ゼロから約80%まで充電できる急速充電

9)パソコンのスリープ状態から約2秒で使える「クイックパワーオン」搭載

10)CPUはCore i5 3317U」を搭載

11)ストレージは128GB SSD(参考(e-wordsより転載):SSDはハードディスクのようにディスクを持たないため、読み取り装置をディスク上で移動させる時間や、目的のデータがヘッド位置まで回転してくるまでのサーチ時間がなく、高速に読み書きができる。また、モーターが無いため消費電力も少なく、機械的に駆動する部品が無いため衝撃にも強い。)

12)メモリーが4GB DDR3

13)ディスプレイ解像度が1600×900ドット

14)USB 3.0と2.0がそれぞれ一つずつ

15)メモリーカードスロットSDXC

16)無線LAN、Bluetooth4.0をサポート

17)OSは64bit版「Windows7 Home Premium」

18)Office Home and Business 2010プリインストール

19)本体サイズは313(幅)×14.9(高さ)×209(奥行)mm、重量は約875g

いかがでしょうか?これだけのものが搭載されており、なおかつ13.3型ワイド液晶のUltrabookの中では今のところ世界最軽量で、重量は約875g。これを買わずして何を買うというのでしょうか?(やっ、やばい、この勢いは、まさに購入意欲バリバリである。)

後はもちろん値段である。以前私が購入したSONYのVAIOは20万以上していたが、今回は来月のハワイ旅行での出費もあるので、どうしても15万円以上は出せないと心に誓っていたのであるが、実際値段を聞いてみたところ、なんと、11万5,000円。しかもヤマダ電機のポイントが結構たまっていたので、それを使ったら、10万以下で購入できた。これはラッキーである。

ということで、早速このノートを購入すると一目散に家に戻り、一人ウキウキと新しいパソコンのセットアップにいそしんだのであった。これは本当にお買い得であった。今ではほぼ毎日、鞄に入れて持ち歩いている。やはりノートパソコンはある程度の大きさと、そして何よりも「軽い」が一番なのである。

などと言いつつも、「ハワイ旅行にはやっぱり邪魔だから持って行かない」などということになったら、まさに大笑いである(何のために買ったんじゃい!!)。

シンタ

真珠の耳飾りの少女、遂に来日!

「マウリッツハイス美術館-オランダ・フランドル絵画の至宝-」入場チケット

ついに行きましたよ、上野の「東京都美術館」で6月30日から9月17日まで開催されている「マウリッツハイス美術館-オランダ・フランドル絵画の至宝-」に。お目当てはやはりフェルメールの「北のモナリザ」とも言われている「真珠の耳飾りの少女」とフェルメール初期の作品「ディアナとニンフたち」の2作品である。もちろんレンブラントの「自画像」や「シメオンの賛歌」も楽しみにしていた作品である。

私が美術館に足を運ぶ日はたいてい天気が悪いのだが、今日はめずらしく雨が降らなかった(予報では雨だったが・・・)。私はいつもより早く仕事を切り上げ、絵画展などが好きな同僚のSさんと一緒にいざ、上野へと向かった。

久しぶりの東京都美術館である。ご存知の方も多いと思うが、同美術館は2年間の大規模な改修作業を終え、今年4月にリニューアルオープンしたばかりである。そして、改修工事後初めて開催されたのが、この「マウリッツハイス美術館-オランダ・フランドル絵画の至宝-」展である。実際、改修工事といっても、どこがどう変わったかはよく分からなかった。外観は変わっておらず、入り口付近(B1階)のロビーもこれといって大きな変化は見られなかった。

東京都美術館

さて、東京都美術館の改修工事の話はさておき、私と同僚のSさんが到着したのが18:00少し過ぎた頃だった。入り口には10分の待ち時間と書いてあった。これまで行った絵画展で、待ち時間を告知されたのは初めてのことだった。とはいえ、所詮10分の待ち時間。どうってことはなかった。チケットはすんなりと購入でき、入り口付近では多少時間差で入場規制はしていたものの、実際10分も待たなかった。

早速、展示室に入るとまずはマウリッツハイス美術館についての説明がなされているボードがデカデカと目に飛び込んできた。サッと斜め読みしたのち、いざ絵画の世界へと進んでいった。とはいえ、観たいと思う作品意外は結構あっさりと横目に通り過ぎ、早くお目当てのフェルメール作品の元へと急いだ。そして、ついに「あの」少女がいる1階展示室にやってきた。

やはりこの展覧会での目玉作品であることは間違いなかった。それもそのはず、「真珠の耳飾りの少女」が飾られている展示階についた途端、通路が二つに分かれており、左側にはレーンが設置され、そこから並べば作品を目の前で干渉することができるが20分ほど待たなければならない。しかし、右の通路を選べば、待たなくとも観賞できるが、目の前で観賞している人々の後方からでの観賞であるため、あまりよく観ることができない。

私はもちろん、左側の通路へ進んだ。20分と案内板には書かれていたが、実際は7分程度で耳飾りの少女を目の前にすることができた。

「歩きながら観賞して下さい~!後のお客様のためにも、早く進んでください~!!」と、美術館内での案内にしては声がやたら大きく、これから作品を観るお客に対しては雰囲気ぶち壊しである。とてもデリカシーのない対応に、半ばあきれ返った私であった。

「歩きながら早く「鑑賞」なんか、できるわけないやんけ!!」私は心の中でそう思い、ふと、いつぞやの一発屋お笑い芸人のギャグを頭の脳裏によぎらせながら、「真珠の耳飾りの少女」を観賞した・・・「そんなのかんけいネェ~、そんなのかんけいネェ~」

さてさて、このようなスピード観賞的な雰囲気の中での「真珠の耳飾りの少女」では満足しない私は、またしても列の最後尾に並び、5分ほど並んだ後、ふたたび「真珠の耳飾りの少女」を観賞した。

この作品が制作されたのは1665年~1666年にかけてであると推定されており、フェルメールはその当時33~34歳の頃であった。同作品の興味深いところはいくつもあるが、まずはこの作品のモデルは誰なのか、ということである。これは、フェルメールの故郷であるオランダ・デルフトの公文書館にフェルメールの死の直後に記された財産目録が残されており、その中に、トルコ風「トローニー」が2点、と記されている。ちなみにトローニーとは、モデルをそのまま描く「肖像画」とは異なり、画家が好きなように描く絵のことを指しており、この作品の場合もポーズモデルは存在したとしても、実際にはこの少女は存在しておらず、「誰」と特定することはできないということである。

フェルメール 真珠の耳飾りの少女

「真珠の耳飾りの少女」には他にも興味深いところがある。それは、この作品がどこで描かれたか、ということである。光り輝く真珠の耳飾りをよく見ると、窓が描かれていることが見て取れる。つまり、この絵は室内で、近くに窓のある部屋で描かれた作品である。では、窓のある部屋で描かれた作品にもかかわらず、なぜこの作品の少女の背景は全て黒色で埋めつくされているのか?部屋の中が背景として描かれていないことがどうも腑に落ちない。また、少女の顔を良く観ると、鼻のラインが描かれておらず、さらには眉毛まで描かれていない。

ということは、つまり、背景を黒一色にし、フェルメールがあえて少女の眉毛や鼻筋を描かずにいたのは、人間性や個性など、この少女を推測するための要素をあえてそぎ取ったからである。そうすることで、この作品がどのような状況で描かれ、この少女が何を思いこちらを振り向いているのか、この少女がどのような人物なのか、など、見る者に更なる魅惑さというエッセンスを加えているのではないかと思う。また、この少女が巻いている青いターバンやトルコ風のガウンを着せることで、この少女の魅力を一層引き立てている。

今回は、フェルメール作品の中で2番目に観たかった作品だったので、本当に嬉しかった。時間とお金があれば、いつか本当のマウリッツハイス美術館に行って、ふたたびこの少女と会いたいと思う。その時は、今回のような人々がごった返す中での観賞ではなく、のんびりと一人目の前で観ることができるであろう。

レンブラント シオメンの賛歌

最後に、もう一点、今回の展覧会で楽しみにしていたのは、レンブラントの「シメオンの賛歌」である。レンブラントとフェルメールは同じオランダ出身。光をたくみに描く画家で共通しており、この「シメオンの賛歌」もその一つである。エルサレムの神殿で予言者シメオンが幼子イエスを抱いて、将来イエスが救世主となると宣言する。この絵から神聖な静寂をも感じ取ることができ、そして空間に差し込む光が、幼子イエスが特別な子であることを効果的に表現している。全体的に暗い色彩なため、近くで観ないと詳細部分がよく分からないため、今回、この作品が来日してくれたことに本当に感謝している。

シンタ